風天小畜(ふうてんしょうちく)~垂れこめる暗雲~

9.風天小畜(ふうてんしょうちく)

「垂れこめる暗雲」

この卦が表すもの

「風」の卦の下に「天」があります。「小畜」とは「少し蓄える」・「少しとどめる」という意味です。この卦では、空に黒い雲が垂れこめて今にも大雨が降りそうなのに、風が吹いて雲の力を和らげるので、まだ降らないといった状態を示しています。

ちょうど、実行している計画が、小さな障害等で止められる場合のときを指しており、こんな場合はどのように対処したらよいかを教えています。

この卦が私たちに教えること

計画の実現が、小さなことが原因で思うように進まないときは、じれったく、時にはイライラが募るものです。そんな時こそ、強引に進めてはならず、一呼吸おき「文徳」を修め、従順かつ温和に努めなさいと教えます。心に柔軟さをもち、ここで今一度力を蓄えながら、時を観ていれば、最良の時期を見極めることができ、必ず成功すると説きます。

この卦が出たあなたへ

小さな差支えはありますが、大局的にみて物事は妨げられることはなく進んでいきます。この卦の「畜」には、文字どおり、蓄えるという意味があり、物質的にも豊かで、運も強いです。ただ、計画段階にある事業や、実行しかけたことは、何か障害があったり、人に止められたりして、時間がかかったり、挫折しやすい傾向があります。

このようなときの心の持ち方は、焦ったりいらだったりして事を大ごとにせず、風に揺れる柳の枝ように、流れに沿った対応をし、ここぞというタイミングが来たら逃さずに動くと程なくして運が開けていきます。

夫婦関係では、うんざりするような倦怠期にあたります。本質の部分では相性も良く、生活面でも安定しているのですが、気持ちの上でしっくりしないことが起きるときです。例えば、金銭的に余裕ができたことから、どちらか一方が放蕩を始めたために、相手に対して腹を立てている格好です。

お互いに気に入らないことがあっても、ここではことを荒立てずにいることが賢明です。時間がたてば状況が変わり、気持ちも晴れてくることでしょう。

しかし、どちらかが気が強かったり、相手を許すことができなければ喧嘩別れの状態になる怖れがあります。

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