坤為地(こんいち)~従順な牝馬~

2.坤為地(こんいち)

「従順な牝馬(ひんば=メスの馬)」

この卦が表すもの

陰陽の表記において、すべてが「陰(⚋)」になっており、上下の卦は、「地」を表しています。大地は、天からの日差しや雨を始めとして、ありとあらゆるものを懐深く従順に受け入れ、その後、万物を豊かに育てていきます。

この卦を象徴する生き物として牝馬が登場します。牝馬は、一度、人を信頼すると、どこまでも従順に付き従い、100%の力で協力してくれます。すべてのことを徹底して受入れ、従うという大地の働きのたとえとして牝馬が出てくるものです。

この卦が私たちに教えること

陰が極まった時は、エネルギーが切れ、物事が滞る時代です。今、必要なことはエネルギーを補充するための充電で、そのためには無理をせず、頑張りすぎず、ゆったりと過ごし、健康と体力を養いながら、次のステージに向けての土壌づくりをすることです。

この卦では「受入れ従うとき」を教えます。大地の働きにならい、従順に受け入れ、従っていくなら、物事は大きく循環しながら成し遂げられていくといいます。従う立場は、嫌なことでも受け入れなくてはならず、時として窮屈で、忍耐や我慢を強いられることがあります。また、人は自分の従いやすいことや受入れやすいことには素直に従えますが、そうでないことに対しては、つい及び腰になったり、後回しにしがちです。ここでは見せかけ程度に従うことを装うのでは、ただの徒労に終わるだけになってしまうといいます。従う立場を貫くことにに徹すれば、地層が重なるように、人としての厚みが増し度量が大きくなるのだと説きます。

視点を変えると、従う立場とは先頭に立たなくてよいので、気楽な立場でいられるということにもなります。

この卦が出たあなたへ

物事を進める際には、先頭に立って取り組むと、迷いが出て失敗するときです。仕事や事業では、年長者や先輩の意見に従い、他者より少し遅れてついていく心持ちで進めれば道が開けていきます。

結婚では、今の時点では見通しがつかず、迷いの多い時です。当事者双方が積極性に欠けているためなのですが、少し様子をみても進まない場合は、まずは年長者や信頼できる人に相談をしてください。

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