山天大蓄(さんてんたいちく)~豊作で満杯の貯蔵庫~

26.山天大蓄(さんてんたいちく)

「豊作で満杯の貯蔵庫」

この卦が表すもの

上の卦に「山」があり、下には「天」があります。伸びていこうとする力の上に山があって、その力を押しとどめる形になっています。進もうとしてもなかなか進めない状態とは挫折や困難がやってくることの例えですが、幾度もそれを乗り越えることで人は成長していきます。「大蓄」には大きな力を蓄え、養うという意味があります。何か行動しようしたときに、否定されたり、止められたりすることがあると嫌なものです。このようなとき、ただ単に悔しいとか腹が立つとか、気持ちに任せて志を投げ出してはもったいないです。思うように動けない時を学ぶ時間にあてたり、他のアプローチを考えたりすることで、力の蓄積が始まります。

この卦が私たちに教えること

この卦が本当に教えたいことは、ただ単に自分のために実力を養うことだけにとどまりません。自分のためだけでは、実はそれほど力を蓄えることはできないと説きます。家族や、自分の所属する組織の利益だけを考えるのでもまだ途中の段階であって、最終的に目指すのは社会を循環させていく大きな実力を備えていくことだと教えます。

この卦を体現している有名人は、一万円札の渋沢栄一氏です。彼の青年時代は江戸末期にあたり、尊王攘夷の思想に影響されて長州藩と手を組んで倒幕を計画するものの、親族に止められて中止となります。このことが原因で、京都に移り、一橋慶喜に仕えます。やがて慶喜は将軍となり、渋沢栄一は幕臣となりました。

明治になってからは、慶喜の弟・徳川昭武の留学に随行してヨーロッパにわたり見聞を広めて帰国します。そして学んだことを生かし、商社と銀行を合わせた形の新事業を始めますが、新政府からのダメ出しがあり、事業継続を断念します。

その後は大隈重信の説得により、不本意ながらも大蔵省に入り、新政府の一員として仕事をしていきました。大蔵省を辞したのちは、銀行の頭取、ガス・製紙業・鉄道・造船・保険・証券取引所等々、これまで日本になかった事業やインフラを整備する企業の立ち上げにかかわり、民間の経済人として活躍しました。

あまりに大きな器の持ち主ですが、進もうとして何度も止められたことで、そこから見識を広め、経験を積んで実力をつけていった好例です。

この卦が出たあなたへ

運勢としてみれば、すべてによい意味での判断ができます。今までの自分の経験や知識を生かして活躍できるときです。新しい契約が成立したり、新事業が開始となったり、苦心した分だけの効果が上がります。時間がかかっても、長くかけた分、成果も大きいとみることができます。

人間関係でいうと、男女ともに頭がよく品行方正の場合が多いため、結婚は積極的に働きかければ、まとまるでしょう。恋愛の場合も、男女ともに生活面でも愛情面でも真剣な人が多いので、一度結婚を決めたなら簡単に離れたりする縁ではないといえます。結婚後も、それぞれが仕事を持ち、修養し実力をつけていく姿勢に変わりはなく、協力し合って家庭を築いていくでしょう。

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