離為火(りいか)~初夏の日差し~

30.離為火(りいか)

「初夏の日差し」

この卦が表すもの

上下とも「火」の卦が重なっています。イメージは、初夏の太陽がさんさんと日差しを投げかける情景です。この卦は「明るい」とか「太陽」を意味しています。また、離為火の「離」は、文字どおり「離れる」という意味のほかに「つく」・「くっつく」という意味があります。火が何かにくっついて燃えてあたりを照らす様子から、人もそれぞれの正しい場所について能力を発揮していけるときです。

この卦が私たちに教えること

太陽や月が空にあって輝き、草木が土について成長するように、人もそれぞれがふさわしい場所でその役割を果たし、力を発揮することを説きます。ふさわしい場所とは、もしかしたら自分にとっては、今いる場所ではないと感じることもあるかもしれません。そんな時も、炎の中心が暗く空洞に見えるように、自分の心に他から教わる余地(空洞)を残しておき、柔軟な姿勢で、まずは今できることを取り組んでみることを教えます。次の日もまた昇ってくる太陽のように、日々新たな気持ちでとりかかっていれば、いつの日か自分自身があたりを照らすことのできる存在になるといいます。

また、強い日差しを放っていた太陽もいつかは沈んでゆきます。人生100年時代といわれる現代ですが、どんなにご長寿の方でも、いつかはその役割を終えて、次の世代へとバトンタッチするときが来ます。その時が来ることは心にとめて、今を存分に楽しもうと伝えています。

この卦が出たあなたへ

太陽が天にあってその価値があるように、ご自身も所属するところやその立場によって、その能力を存分に発揮できる素晴らしい運勢です。その一方で、火という字が二つ重なると「炎」になりますが、使い方を間違えると大失態につながりかねないように、物事も慎重に対処していくことが求められます。心持ちの面では、炎が燃え広がるように気持ちの移り変わりが激しく、目的も定まりがたいときでもあります。

恋愛や結婚では、お互いに熱烈に燃え上がってはいるものの、同じ性質のために、なかなか次の段階へ進まないときです。一方で、お互いのことをよく知りすぎているため、周りが騒いでも本人同士は今更そんなことを言われても、という気持ちになっている場合があります。

-

© 2024 「易」であなたの近未来を知る方法 Powered by AFFINGER5