沢山咸(たくざんかん)~縁結びのよろこび~

31.沢山咸(たくざんかん)

「縁結びのよろこび」

この卦が表すもの

「山」の卦の上に「沢」があり、強い気を持つものの上に、弱い気のものが乗っている形です。この二つの気は、陽と陰の気であり、この二気が交感して万物が生み出されていきます。結婚や恋愛も二気の交感といえます。性質が異なり、反反対の二気であるからこそ、感応しあって結ばれ、次のものを生み出す源となります。

「咸」という文字は「感」の古字で、祝詞をおさめた器の口を封じて神の感応を待ったことから、その意味も「感じとること」です。感情、感動、感謝など人の心の動きの表現となっています。素直な心持ちでいないと、ご縁の兆しがあった時も感じるとることができないかもしれません。まっすぐな心でよいご縁を受け止めたいものです。

この卦が私たちに教えること

この卦は自分が「感じとる」ことと、他の人の感じていることをどうとらえるかの両方を教えています。

まず、自分が感じることについては、心の中に何かを入れる空洞部分(=ゆとり)の大切さを説きます。これは「虚」と呼ばれ、心にある空虚な隙間であり、感性や感じる能力の根源です。思い込みや詰め込んだ知識で心が満杯になってしまっていたら、素晴らしい出来事や人物に出会っても、感じることができないためにもったいないことだといいます。

また、周りの人がどのような人に感応し、どんなことに感動したのか、人の心の動きを観よと教えます。観ることができるようになれば、その人の心情を把握することができます。それはこれから生きていく上で必ず役立つ力になっていくのです。

この卦が出たあなたへ

物事は打てば響くようにまとまるときです。何よりも、自分の感受性を重視して事に当たってください。人に相談するのではなく、ご自身の直感に従って行動することです。

男女の人間関係でいうと、結婚にはよいご縁ですし、まとまります。若い方の場合は、あとは両親の許可を待つだけという場合も多いです。

現在進行中の恋愛なら、早くまとめないとチャンスを逃してしまう恐れがあります。お相手に心を尽くして、焦らず急いでゴールを目指したいところです。

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