火雷噬嗑(からいぜいこう)~噛みくだく食べ物~

21.火雷噬嗑(からいぜいこう)

「噛みくだく食べ物」

この卦が表すもの

上の卦が「火」で、その下が「雷」で、稲妻と雷が激しくあたりを照らしている情景が浮かびます。「噬嗑」には、噛み砕くという意味があり、卦の全体を見ると、上から三番目に陽(⚊)があり、ちょうど口の中の食べ物のように見えますし、邪魔をしているようにも見えます。これをよく咀嚼して噛みくだけば、おいしさを味わうことができ、問題も解決に向かいます。

この卦が私たちに教えること

易経では、この卦によって「信賞必罰」を教えています。つまり、よいことをした人はきちんと褒め、悪いことをした人は罰せよということです。刑罰を明らかにし、法令を整えて、食物を噛みくだくように裁いて、解決していかなければならないと説きます。とくに地位のあるものが罪を犯すと、周りの忖度などによって、隠ぺいして逃れうることもあり、これは今「上級国民」などとして関心事にもなっているように、現代の日本にも古代と変わらない問題が相変わらず続いているといえるのではないでしょうか。易経では、いくら過去に功績があっても見逃してはならず、悪いことをしたら罰を与えなくてはならないと教えています。

この卦が出たあなたへ

この卦は生活力にあふれ、意欲も旺盛で強運です。目的に向かって、すごい勢いで進んでいるときなのですが、その手前に邪魔をするものがあります。これを解決できれば目的を達成することができます。今は難局に直面していても、熱意と積極性を失うことなく取り組んでください。ご自身の力の入れ方次第では、思った以上の実績を上げることができるでしょう。

人間関係でいうと、自分も相手もお互いに激しい気性の持ち主のため、派手なぶつかり合いも覚悟しなくてはなりません。ただ、衝突があっても根本的な関係が壊れるということはないでしょう。

若い人の恋愛・結婚についてみると、中間に邪魔をするものがあるということで、もしかしたら、先方にかくれた恋人がいたり、生活に支障があったりして、今すぐには進めないかもしれません。もう少し時間をかけて、お相手を見て判断するようにしてください。

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