雷地予(らいちよ)~備えのできた要塞~

16.雷地予(らいちよ)

「備えのできた要塞」

 この卦が表すもの

下の卦が「地」で、その上に「雷」があり、春に雷が鳴り響いているイメージです。春雷が響くと、春の訪れを知って、動物も冬眠から目を覚まし、植物も新しい芽を出し始めます。人も同じように、新しい次の一歩を踏み出す時で、そのための準備が整ったことを示しています。

 この卦が私たちに教えるもの

雷地予の「予」は、あらかじめと読み、予感・予言・予知などの言葉にあるように、前もって知る、知らせる、という意味があります。天地は順をおって朝・昼・晩や春夏秋冬が必ずやってきます。その順がわかっているのだから、私たち人間の側でも準備をすることができるのだといいます。

しっかりと予定を立てて準備をし、順序や段階を踏んで物事にとりかかれば必ず成功し、その工程も楽しむことができると教えています。

また、楽しむときはおおいに楽しんでよいが、その一方で享楽におぼれてはならないとも説きます。物事には区切りが重要で、人との交際も馴れ合いにならないように警告するとともに、今がなすべき時期だと判断したら、時を置かずに即時に行動することだといいます。

 この卦が出たあなたへ

次のステップへの準備は完了しているので、気を引き締め、慎重にふみ出してください。必ず成功のチャンスをつかむでしょう。

今まで下積みをして努力を重ねてきた人が世間に認められたり、在庫を抱えていた商品が突然注目されて、売れまくったりすることがあります。ただ、油断は禁物です。人間というものは調子が良いと過信をして、この状態がずっと続くものと思いがちです。易では時流に乗るものは、時流によって滅びると教えています。一時的なブームで急激に時代の波に乗ったとしても、時の変化で、急速にすたれていく姿が見えているのです。

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