雷天大壮(らいてんたいそう)~バブル景気に沸く~

34.雷天大壮(らいてんたいそう)

「バブル景気に沸く」

この卦が表すもの

上の卦が「雷」で、その下に「天」があり、天の上で雷が鳴り響いている形をしています。また、大壮の「壮」の文字は、「さかん」とも読みむので、この卦は、大変にぎやかで、勢いが盛んなイメージが浮かびます。ちょうど、日本の1980年代に沸いたバブル景気を思い起こしてください。実態以上に資産が高騰し、根拠もなくもっと価値が上がると、皆が楽観視していた時代です。運が強いときなので、勢いに任せて進みすぎる傾向があります。

この卦が私たちに教えること

物事を推し進めようとする勢いが強いときは、その勢いをコントロールすることが大切になってきます。自動車で例えるなら「ブレーキ」です。この卦ではブレーキを忘れなければ吉で、忘れたら凶であるといいます。何をやってもうまく事が進むときは、大胆に行動してよいのですが、たいていの人は自制が難しくなります。自制心が失われると欲望のコントロールが効かなくなり、場合によっては善悪の判断もなくなり、道に外れたことも平気でやるような状態を警告しています。

また、大きな組織がブレーキを忘れて暴走したら、取り返しのつかない大惨事になります。場合によっては一国が滅びることにもなりかねません。易経では、とても勢いがあるときには、「足元をしっかり見なさい」、「分に応じた動きをしなさい」と教えています。

この卦が出たあなたへ

すべてがにぎやかなこと、大がかりなことに関係していて、仕事や事業も規模を拡張するなど、外に向かって伸びようとするときです。ただ、勢いに任せて進みすぎると、思いがけないところでの衝突や、一見立派に見えるが実は中身がからっぽという見かけ倒しの状態になります。上っ調子にならずに、相手への配慮と自分を見つめなおす「眼」を忘れないでください。

結婚や恋愛面では、無理にまとめようとすると失敗しやすいときです。まずは一歩退いて、相手へ配慮しながら粘り強く進めればうまくいくことでしょう。若い方々なら、交流が盛んでグループで様々なイベントに参加をするときです。だた、ここでも勢いのままに動いて、あとでトラブルにならないようにしてください。

男性も女性も、心身ともにタフな方が多く、大きな仕事をこなしていける人ですが、体力を過信して、体調を崩さないように気を付けてください。

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